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お知らせ

医療と介護の未来塾「精神科訪問看護について」

昨日は医療と介護の未来塾定例勉強会。
今回のテーマは「精神科訪問看護について」、講師は訪問看護ステーションメンタルナースの浦野成之先生でした。
最近、ケアマネさんとの話でも利用者さんに精神疾患があったり、家族に精神障害のある人がいる世帯に関わっているなど、精神障害への関心が高まっています。
訪問看護の中でも精神科に特化した訪問看護についてお話を伺いました。

最初に精神科訪問看護についての基本的な説明。
一般の訪問看護と異なり精神科訪問看護の指示書は、精神科を標榜する医師でなければ出せません。
利用する場合は必ず精神科医の診察が必要です。
また介護保険の利用に関係なく医療保険対象になります(精神疾患病名が必要です)。
指示の内容も点滴や使用機器の管理、処置等ではなく、生活リズムの確立、家事能力、社会技能等の獲得、対人関係の改善(家族含む)、社会資源活用の支援、薬物療法継続への援助、身体合併症の発症・悪化の防止と社会生活の自立を支援するものになっています。
訪問看護利用料は自立支援医療の制度が使えるため、ほとんどの利用者さんが申請をしているそうです。
申請をすることで自己負担が1割になったり、更に所得によっては低額でサービスを利用できます。

主な相談経路は相談支援事業所、地域包括支援センター、居宅介護支援事業所が多く、相談内容は「どうしたらいいかわからない」。
病院・クリニックや保健師からは「病状が悪化しないように」という医療的なケアについてだそうです。
疾患別でみると統合失調症が大半を占めています。

強迫神経症の50代の男性、統合失調症で認知機能障害により服薬管理がうまくできなかった男性、統合失調症、発達障害があり15年間引きこもり生活を送っていた30代の男性について事例紹介いただきました。
点滴や処置で病状が改善する、最期の看取りへの支援をチームで行う等といった、目に見える改善や具体的な支援の成果にすぐつながるものでもなく、遅々として変わらない現状に徒労感に苛まれ、無為を感じそれでも専門知識や技術を駆使し糸口を探す粘り強い関わりに、精神科訪問看護の大変さを感じました。
精神疾患のある人への関わりを、いくつかの条件がそろった時に花を咲かすサボテンの花にたとえていましたが、まさに偶然を誘う意図的な介入ができるかということだと思います。

今回のお話で精神科訪問看護への敷居が少し低くなったのではないでしょうか。

最後に先生からYouTubeでSEKAI NO OWARIの「銀河街の悪夢」の動画を見てくださいとのことです。

お忙しい中講演いただきました講師先生、遅くまでご参加いただいたみなさん、ありがとうございました。
アンケートへのご協力もありがとうございます。

次回は11月15日、「事例から学ぶ困難ケースへの対応」について地域包括支援センター宮前の方にお願いしています。
みなさんのご参加お待ちしています。

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