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お知らせ

人生会議への理解

3月の研修会は、「コニタンと考える人生会議」と題して、コニタンこと小西博之氏をお招きし講演会を開催いたしました。毎年3月は、推進センターの事業の一環として、地域住民への普及啓発も兼ね、100人規模の市民セミナーを行っていましたが、今年は新型コロナウイルス感染対策も考慮し、なるコミ(一般市民優先)とZoom(医療介護関係者)の同時配信という形式で行いました。参加者は、コニタンの知名度もあり、なるコミ20名、Zoom23名のご参加がありました。参加された方々ありがとうございました。


コニタンは、ご存知の方も多いようにバラエティ番組『欽ちゃんの週刊欽曜日』のレギュラーとして活躍、欽ちゃんファミリーの一環として、強面とは裏腹に、温厚なキャラクターで人気を得ていました。 また、「ザ・ベストテン」の2代目司会者として、さらに俳優業としても多数のドラマ、映画に出演するなど多忙な日々を送っていました。2004年、検査により、今までの腎臓癌の中でも5本の指に入るくらいの大きさの癌が見つかり、病院主治医からは余命3か月との死の宣告ともとれる告知を受けました。コニタンは、欽ちゃんの教えでもある「悪いことは受け入れなさい。」という言葉を信じて、手術までの毎日毎夜「ちきしょう。悲しい。死にたくない」と号泣したとのことです。翌年、大手術を行い、なんと9日で退院されたとのことです。現在は全国各地の講演会、メディアでの御出演等お忙しくご活躍されています。
 コニタンは経験の中で、「自分の主治医(かかりつけ医)をつくること。少しでもしんどくなったら、主治医の所に行くこと。顔色や普段の様子と違ったら察してくれる。それが主治医である。緊急時は主治医が、専門医を紹介してくれる。」と話されました。また、終活においては、「終活は終わりではない。死ぬ準備ではなく、今の人生を一度リセットし、振り返って、今やりたいこと、やっておきたいことを書く。数年先、元気であれば、その時のやりたいことを足して何度でも書き直すことができる。それが終活である。自分も終活のDVDを作成し何度も撮りなおしている。」と話されていました。
 人生会議の普及ツールとして、和歌山市の「わたしの在り方ノート」等各自治体や病院等で作成しているが、なかなか浸透していないのが現状であります。昨今、病院で亡くなる人が多い中、自分の終末期のイメージができていない、またそうならないと思っているのではないでしょうか?特にコニタンのような余命宣告から元気になられた方にとって、改めて「最期をどう迎えますか?」、「最期にどのような場所、また医療やケアが希望ですか?」のような画一的な人生会議は考えたくないと思われます。それよりも、今、また何年後の希望、やりたい事、行きたい場所、大切にしたい物・人のようなポジティブな前向きな人生会議から始めていくことが生き方~逝き方につながり、人生会議の考え方・ツールが普及するのではと私は考えます。若者には高齢者の気持ちなど分かるはずもないのと同様に、実際、終末期を経験した、している人の気持ちは分かりえないと思います。今回のコニタンの終活の考え方を通して、人生会議を考える一つの切掛け作りになってくれればと考えます。
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