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お知らせ

酸素吸入中のケアについて

 7月も無事に医療と介護の未来塾が終了しました。6月からケアマネジャー必見シリーズがスタートし、今回は第2弾として「酸素吸入中のケア」を行いました。講師は、訪問看護ステーションやつぎ(以下、やつぎ) 管理者 中坊 雄介先生よりご講義いただきました。
今回も、なるコミ(最大20名)、Zoom研修のハイブリッド研修で行いました。
今回の参加者数 Zoom参加者:20名(最大)・なるコミ聴講:10名:合計30名
ご参加された皆さま、お疲れ様でございました。

 今回、呼吸の見かたと在宅酸素の導入を2本柱として、イラストや図、また事例を用いて分かりやすく説明していただきました。まず、呼吸器の構造として、イラストを用いて肺臓器の構造と酸素が細胞に到達するまでについて説明されました。鼻や口をスタートとして、なんと約23回もの分岐を経て細胞に取り込まれていることに驚きました。次に呼吸について、外気と血液間のO₂↔CO₂交換を外呼吸、血液と細胞間のO₂↔CO₂交換を内呼吸であると話されました。また、肺は外呼吸の主要器官で、喚起、ガスの肺内分布、拡散、肺血流の4つの過程があり、そのうちのどの過程において障害が起こっても血中に取り込まれる酸素は不足し、この状態が進むと呼吸不全になるとのことでした。呼吸不全の定義として、呼吸機能障害のため動脈血ガス(特にO₂とCO₂)が異常値を示し、そのために正常な機能を営むことができない状態とのことであり、基準値としては、動脈血酸素分圧60mmHg以下(経皮的酸素飽和度90%以下)とのことでした。酸素導入が必要となる疾患として、高度慢性呼吸不全、肺高血圧症、慢性心不全、チアノーゼ型先天性心疾患、重度の群発頭痛の患者等を示され、他にも在宅患者では、誤嚥性肺炎での呼吸苦、原発性肺がんや肺転移の方にも使用されている場合があるとのことでした。
 次に在宅酸素の導入として、設置型酸素濃縮器のメリット・デメリットについてはなされました。メリットでは、電源が確保できればどこでも設置可能、電源を入れて流量設定するだけなので操作が簡単、デメリットでは、電気代が別途必要、停電時や外出時に酸素ボンベが必要とのことでした。生活上の注意として、吸入量・吸入時間を守る、火気を近づけない、入浴方法・入浴時間、旅行について説明していただきました。中でも、体調が悪い為、勝手に吸入量を増やすことで、必要以上の酸素を吸い込み、呼吸状態悪化のリスクが高まることは私たちも注意して観察しなければいけないことであると感じました。最後にケアマネジャーからの聞き取りに対して、実際に困った3事例を紹介され、それに対しての解説も行っていただきました。1つ目として、受診時に、携帯用酸素ボンベの残量が不明であった事例が挙げられました。イラストを用いて、酸素残量を知っておく計算式についての説明がありました。2つ目として、自身で勝手に酸素流量の変更や吸入を外す事例が挙げられました。先生より、一人ずつ最適な条件で指示が決まっているので厳守が基本であり、特に息がしんどく流量を上げた場合は、CO2ナルコーシスによる意識障害に陥ることもあるとのことでした。最後は、呼吸状態の把握が難しいとの事例でした。それに関して、ケアマネジャーでは専門的に呼吸状態の把握が難しいので、本人の観察が大切であるとのことでした。呼吸苦は安静時でもしんどいのか、痰が詰まってしんどいのか、また意識レベルがいつもと比較してどうなのか、呼吸数が増えていないのか、また末梢のチアノーゼの色味の変化にも気を配って接していただければとのことでした。統計上、一分間の呼吸数増加により重症化のリスクが上がることが示されていると話されました。やつぎでは、パルスオキシメーター以外で、呼吸器疾患の患者様には、必ず呼吸数を直接計るように統一しているとのことでした。何気ない普段の呼吸回数や呼吸の状態、また意識レベルを知ることが、些細な変化に気付きにもつながる大変重要な役割であることを学ばさせていただきました。
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