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Dr.川西の医療んなこと

第5話 上部消化管粘膜の損傷とパーキンソン病のリスク

今日の論文は、超面白い、パーキンソン病と消化器内科の関係についての論文です😄
パーキンソン病は、体の片側から始まって両側に拡がる筋肉の硬直や手の震え、歩行困難などを症状とする難病です🤔その原因は脳の黒質という部分の神経伝達物質ドーパミンの欠乏です😉
このドーパミンの欠乏は、αシヌクレインという異常タンパク質が神経細胞に蓄積することにより起こります👨🏻‍⚕️
実は実は❗αシヌクレインの異常構造物がレビー小体と呼ばれ、三大認知症の一つレビー小体型認知症は、同一の原因による病気なのです❗この時点で既に面白い🤨
そして実はこのαシヌクレインは、胃や腸の粘膜に分布する神経叢にも出現しています✨そしてそして、脳神経症状が出現する前から胃腸粘膜に分布する神経細胞へのαシヌクレインの沈着は認められていて、それこそがパーキンソン病の大元で、脳の症状は胃腸から自律神経を介して広がったものではないか、という逆転の発想があります🕵🏻‍♀️胃腸→脳の順番です❗️衝撃ですよね💥
そして更に更に❗実はパーキンソン病にはピロリ菌感染者が多いという知見まであります☝
そこでこの論文研究では、アメリカで胃カメラの時点でパーキンソン病の既往のない、9350例の胃カメラの受診者のデータを後から解析する手法で、胃炎や潰瘍といった粘膜障害と、その後のパーキンソン病の発症との関連を比較検証しています⌚
その結果、平均で14.9年の観察期間で、胃の粘膜障害が認められた人は、そうでない人と比較して、その後にパーキンソン病を発症するリスクが、関連する他の因子を補正した上で(ここ常に重要です❗️交絡因子を除いてます‼️)、1.76倍有意に増加していました😲✨
めちゃくちゃ面白いですよね😆躁うつ症状と腸内細菌の関係も盛んに言われていますし、腸脳相関、この言葉自体最高に面白いですよね😃✨
【参考https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC11378005/
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