今回の論文は、血液中の中性脂肪と認知症との関連についてです😉
コレステロールや中性脂肪などの血液中の脂質が高いことが、動脈硬化の進行に大きく関わっていることは、多くの臨床データにより確認された事実です🙂
動脈硬化進行と心筋梗塞、脳梗塞といった心血管系イベントのリスク上昇相関は有名ですが、認知症の多くも実は動脈硬化が関わっています😲
認知症の50%はアルツハイマー病、20%はレビー小体病、15%は脳血管性認知症と言われ、三大原因として知られています。ちなみにブルース・ウィリスがなった前頭側頭葉型認知症は僅か1%程度です😑
脳血管性はわかりやすいですが、実はこれら三大原因は全て生活習慣病、つまり動脈硬化との関わりが広く知られるようになりました💥アルツハイマーはアミロイドβとタウという2つのタンパク質、レビー小体病はαシヌクレインというタンパク質凝集(レビー小体)の脳への沈着が原因とされています💦そしてどちらも生活習慣病の予防で罹患率減少が示されています😃動脈硬化や糖尿病で明らかに沈着しやすいみたいですね🙄
ちなみにαシヌクレインは以前紹介した論文でも出てきましたよね、、、そうパーキンソン病の原因です✨パーキンソン病は中脳の黒質、レビー小体病は大脳皮質や脳幹にαシヌクレインが沈着すると発症します。ということはそう、パーキンソン病も生活習慣病に気をつければある程度は予防できるのです✨勿論、それぞれの病気になりやすい遺伝子はわかってきていますが、ある程度健康的生活で予防できるかもしれないということは、健診受診の動機付けにもなりますね😉広報活動、宜しくお願いいたしますね🔊
何はともあれ、上記よりコレステロールや中性脂肪などの脂質が低い方が、認知症リスク低下に繋がると想定されました✨
ところが、実際には高齢者のコレステロールのレベルと認知症リスクとは、明確な関係はないとする報告や、むしろ血液中のコレステロールは高めである方が、認知症のリスクは低いとする報告などがあります🤨
ここ超大事です❗️刮目して相待つべし‼️これは中年くらいまでの時期の高コレステロール血症は、動脈硬化からその後の認知症のリスクになるものの、高齢者の高コレステロール血症は、むしろ認知症に予防的に働く可能性を示唆している、と考えられます😉
そこで今回の研究では、イギリスにおいて、65歳以上で認知症のない76494名で、血液中の中性脂肪の濃度と、その後の認知症のリスクとの関連を検証しています。
その結果、血液中の中性脂肪が高いほど、認知症リスクは低いという相関が認められました、、、な、なんだってー‼️キバヤシ、それは本当か⁉️(MMRより。わかりますかね?)中性脂肪値が倍になると、リスクは18%も有意に低下していました💥つまり、コレステロールと同様に中性脂肪においても、高齢になった段階では、その数値が高いほど、認知症のリスクは低いという結果です👍🏻
ただ、今回のデータでは中性脂肪の数値の約9割が186mg/dL以下で、一般に問題となる200を超えるような中性脂肪高値の人は、全体の少数に留まっています。よって、中性脂肪が高ければ高いほど良い、いうことは勿論なく、正常値かそれより少し高めの方が、高齢になった時には認知症に良い、というくらいで考えるのが妥当です✨コレステロールも中性脂肪も、中年期まではしっかり下げることが将来的な病気の予防に繋がることは間違いありません。しかし、65歳以降においては、むしろ栄養状態を良く保ち、脂質も減らし過ぎない方が、総合的な予後の改善に繋がるのでしょう👆🏻
ただ、勿論これは心筋梗塞や脳卒中の既往がない人の話で、そうした病気の既往のある場合には、また別個の判断が必要になるとは思います😉
、、、まぁでもだからトランプは192cm、110kg、BMI30という体躯でも認知症がなく、意気軒昂なのかもしれませんね😲ちなみにせん妄も痩せた人の方が多いですよね、また別日に論文紹介しますね🔰
【参考】
https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC10727221/