
無防備な性交による避妊の失敗は、誰にでも起こり得るトラブルです。
そんな時に頼りになるのが「アフターピル(緊急避妊薬)」ですが、正しい知識がなければ、せっかくの効果を十分に発揮できないこともあります。
服用のタイミングを誤ったり、副作用に対する理解が不十分だったりすると、かえって不安やリスクを招いてしまう可能性も。
この記事では、アフターピルの基礎知識や効果・副作用、服用時の注意点、処方の流れについてわかりやすく解説します。また、通販や個人輸入によるリスクについても詳しく触れています。
緊急時でも落ち着いて行動できるように、ぜひ参考にしてみてください。
アフターピルとはどんな薬?効果や副作用について解説
アフターピル(緊急避妊薬)は、避妊に失敗した場合や避けられなかった性交の後に、妊娠を防ぐために一度だけ服用するホルモン薬です。
アフターピルには、排卵を遅らせることで受精の可能性を下げる働きがあります。毎日服用して妊娠を予防する「低用量ピル」とは異なり、継続的な避妊ではなく、緊急時のみに使われるのが特徴です。
日本のガイドラインでは、性交後できるだけ早く飲むことが勧められており、レボノルゲストレルは72時間以内、ウリプリスタル酢酸エステルは120時間以内の服用が推奨されています。
安全性は比較的高いですが、人によっては頭痛や吐き気、不正出血といった軽い副作用が出ることもあるので注意が必要です。
アフターピルの種類
現在、日本の医療機関で処方される主なアフターピルの種類は以下の3つです。
種類 | 有効成分/商品例 | 服用タイミング | 特徴 |
---|---|---|---|
レボノルゲストレル錠 (ノルレボⓇなど) | レボノルゲストレル 1.5 mg 1錠 | 性交後72時間以内 | 国内で最も普及。吐き気が少なく、価格も比較的手頃。排卵前に飲むほど避妊成功率が高い |
ウリプリスタル酢酸エステル錠 (エラⓇ/エラワンⓇ) | ウリプリスタル酢酸エステル 30 mg 1錠 | 性交後120時間(5日)以内 | レボノルゲストレルより長いタイムリミットでも効果が維持。BMIが高い女性にも有効性を保ちやすい |
ヤッペ法 (中用量ピル) | LNG 0.5 mg+EE 0.25 mg×2回 | 12時間間隔で2錠2回 | 旧来の方法で薬価は安いが、嘔吐・めまいなど副作用がやや多い。近年は上記2剤に置き換わりつつある |
アフターピルの効果は、服用のタイミングに左右されます。特に、排卵が近い時期や排卵後は避妊に失敗しやすいため、できるだけ早く産婦人科を受診し、アフターピルを服用することが大切です。
ただし、ホルモン剤にアレルギーがある方や、重度の肝機能障害・血栓症の既往がある方は使用できない場合があるため、必ず医師に相談のうえで服用を検討しましょう。
アフターピルの効果
アフターピルの主な仕組みとして、排卵を遅らせたり抑制することによって受精しにくくなります。
特にに排卵前に服用することで、受精そのものを防げるため、高い避妊効果が期待できます。一方で、排卵後や受精卵が着床し始める前のタイミングでは、効果が下がってしまうため注意が必要です。
有効成分 | 服用リミット | 推定妊娠阻止率* | 備考 |
---|---|---|---|
レボノルゲストレル 1.5 mg(ノルレボⓇ等) | 72時間 | 88〜95 %(24時間以内服用で最大) | 排卵前ほど有効。BMI35以上は効果低下の報告あり |
ウリプリスタル酢酸エステル 30 mg(エラⓇ等) | 120時間 | 85〜98 % | 排卵が近くても効果を維持しやすい。高BMIでも相対的に安定 |
ヤッペ法(中用量ピル2回服用) | 72時間 | 56〜89 % | 吐き気など副作用が多めで現在は代替法 |
*妊娠阻止率=「無処置時の予測妊娠数−実際の妊娠数」÷「無処置時の予測妊娠数」
服用タイミングと避妊成功率
緊急避妊薬は、服用するタイミングによって効果が異なります。例えば、レボノルゲストレルは性交後12〜24時間以内に1回服用すれば、妊娠を防ぐ確率は約95%と高くなります。ただし、48〜72時間後になると、効果は約85%まで落ちてしまうため注意が必要です。
一方、ウリプリスタルは持続性があるのが特徴で、120時間後でも約90%の避妊効果が期待できます。ただし、ウリプリスタルも早めに服用することが望ましく、時間が経つほど効果が下がるリスクがあります。
効果が下がりやすいケース
排卵後にアフターピルの服用を開始した場合や、体重やBMIが高い人、特にレボノルゲストレルを使用する場合は、効果が下がりやすい傾向にあります。
また、セイヨウオトギリソウ(セントジョーンズワート)やてんかん治療薬、抗結核薬など、肝臓の代謝酵素を誘導する薬と併用すると、薬の効果が十分に得られないい可能性があるため注意が必要です。
さらに、服用後2時間以内に嘔吐してしまった場合は、薬が吸収される前に体外に出てしまうことがあるため、もう一度服用することが推奨されます。
効果を高めるポイント
アフターピルの効果を高めるためには、服用のタイミングが重要です。迷ったらできるだけ早く産婦人科を受診し、その場で服用しましょう。市販の排卵検査薬を利用して、陰性であることが確認できれば、さらに効果が期待できます。
注意点として、空腹時に服用すると吐き気が起こりやすいため、軽食を取った後の服用がおすすめです。また、服用後でも再び避けられない性交があった場合には、薬の効果が持続しているとは限らないため、追加で避妊対策を考える必要があります。望まない妊娠を避けるためには、事前に対策しておくことが大切です。
それでも妊娠した場合
アフターピルには高い避妊効果が期待できますが、妊娠を完全に防げるわけではありません。
服用後は通常、3〜4週間以内に生理が来ることが多いですが、予定日を1週間以上過ぎても出血が見られない場合は、妊娠の可能性を考えて市販の検査薬で確認してみてください。
もし陽性反応が出た場合は、できるだけ早めに医療機関を受診し、今後の対応について医師に相談しましょう。
排卵前にアフターピルを服用することで、約9割以上の避妊効果が期待できます。ただし、服用が遅れるほど効果は下がり、場合によっては効かない可能性もあるため、できるだけ早めに対応することが大切です。
BMIが高い方や他の薬を併用している場合は、自己判断で服用するのではなく、必ず医師に相談したうえで適切なアフターピルを選びましょう。
1回の服用で十分な効果を得たい場合は、オンライン診療や夜間対応のクリニックを利用するのもおすすめです。特に、速達で薬を受け取れるオンライン診療なら、必要なときにすぐ対応できるため安心できるでしょう。
アフターピルの副作用
次にアフターピルの副作用について解説していきます。
吐き気・ムカムカ・めまい(空腹時の服用は要注意)
レボノルゲストレル錠の一般的な副作用として、吐き気やムカつき、めまいが報告されています。国内の第Ⅲ相臨床試験では、服用した人の約9%が吐き気を感じ、2%未満が嘔吐を経験しています。
(参考:日本臨床腫瘍学会)
空腹時は胃酸の影響で気分が悪くなりやすいため、軽く食事をとった後に服用することで症状が軽減されることがあります。
また、服用後2時間以内に嘔吐した場合、薬の効果が十分に得られない可能性があるため、追加服用の必要性について産婦人科で相談することが大切です。
消退出血・着床出血
服用から7日以内に、約16%の方に消退出血や少量の不正出血が見られます。また、約50%の方で生理のタイミングが前後にずれることも。
(参考:日本臨床腫瘍学会)
出血は着床出血と間違われることもありますが、通常は2〜7日ほどで自然に治まります。おりものの量が増えたり、軽い下腹部痛を感じたりすることもありますが、服用から3週間以上経っても生理がこない場合は、妊娠検査薬で確認を。
もし陽性なら、できるだけ早く医療機関を受診しましょう。
ホルモンバランスの影響による胸の張り・むくみ・肌荒れ
ホルモンの急激な変化によって、胸の張りやむくみ、肌荒れ、眠気、さらにはイライラなどの症状が一時的に現れることがあります。日本臨床腫瘍学会による国内の調査では、乳房の痛みが約8%、倦怠感も同じく8%、眠気は6%の方に見られると報告されています。
これらの不調は、いずれも数日から1週間ほどで自然に治まることがほとんどです。
万が一、長引く場合はオンライン診療などを利用して、医師に相談することをおすすめします。
血栓症のリスクと重篤な副作用が起こる確率
「低用量ピル=血栓症」といったイメージを持つ方も多いかもしれませんが、実際には緊急避妊薬にはエストロゲンが含まれておらず、血栓症のリスクは極めて低いとされています。
国内外の報告を見ても、重篤な副作用が起こるケースはごくわずかです。
ただし、喫煙習慣がある方やBMIが高めの方、持病のある方は、使用前に医師とリスクについて相談することが大切です。
さらに、アレルギー体質の方、重度の肝障害がある方、妊娠中の方については、使用が禁止されています。
(参考:日本臨床腫瘍学会)
副作用を軽減する5つのコツ
副作用を軽減するためには、いくつかのポイントを抑えておきましょう。まず重要なのは、服用のタイミングです。
性交後できるだけ早くアフターピルを服用することで、避妊の成功率が高まるだけでなく、副作用のリスクも軽減されます。タイミングとしては、排卵前に服用するのがベストです。
また、空腹時に服用すると吐き気を感じやすいため、軽食後に服用することで不快感を抑えられるでしょう。
さらに、十分な水分補給と適度な運動を取り入れると血流が促進され、むくみやめまいなどの症状の緩和につながります。ウォーキングなど、無理のない運動がおすすめです。
また、カフェインやお酒の摂取は控えめにしましょう。カフェインやアルコールは自律神経を刺激し、頭痛やイライラなどの副作用を悪化させる可能性があります。
他に服用中の薬がある場合は注意が必要です。特に抗てんかん薬やセントジョーンズワートのような酵素誘導薬は、アフターピルの効果を下げてしまう可能性があるため、事前に医師や薬剤師に確認することをおすすめします。
(参考:日本臨床腫瘍学会)。
個人輸入(Amazon・並行輸入・輸入代行)によるリスク
「保険証は不要」「身分証なしでもOK」といった謳い文句で、ネット上では個人輸入や並行輸入品が簡単に手に入るように見えます。
しかし、個人輸入薬には有効成分の含有量や使用期限が不明なものも多く、安全性が確保されていないのが現状です。
仮に副作用が出た場合でも、正規ルートで購入していない薬は、副作用被害救済制度の対象外となり、トラブルが起きても公的なサポートを受けられません。
一方、正規の医療機関で処方される薬は保険適用外になる場合もありますが、オンライン診療を利用すれば当日配送も可能です。信頼できるクリニックを選ぶことで、安心してアフターピルを使用できるでしょう。
アフターピルによる吐き気や不正出血などの副作用は、数日以内に自然に治まるケースがほとんどです。ただし、ごく稀に血栓症などの重い副作用が起こることもあるため、持病や既往歴がある方は、診察時に必ず医師へ伝えましょう。
アフターピルを服用する際に気を付けるポイント
アフターピルを服用する際は、服用するタイミングや併用禁忌薬などいくつか気を付けるポイントがあります。
アフターピルを服用するタイミング
緊急避妊薬は、性交後できるだけ早く服用することで最大の効果を発揮します。種類によって服用できる時間が異なり、レボノルゲストレル錠は72時間(3日)以内、ウリプリスタル酢酸エステル錠は120時間(5日)以内が目安とされています。
服用するタイミングに目安はあるものの、排卵前に飲むほど避妊効果が高く、排卵後になると効果が下がる可能性があるため、「迷ったらすぐ飲む」が基本です
(参考:厚生労働省)。
なお、緊急避妊薬は何度でも服用できますが、繰り返し使用するとホルモンバランスが乱れ、月経周期が乱れることも。あくまで非常時の手段と考えて、低用量ピルなど計画的な避妊方法への切り替えも検討しましょう。
空腹時を避けて軽食後に服用する
空腹時にアフターピルを飲むと気分が悪くなると感じる方は少なくありません。ムカつきや吐き気を避けるためには、軽食をとった後に常温の水で服用するのがおすすめです。カフェインやアルコールは控えめにすることで、より安心して服用できるでしょう。
なお、服用後2時間以内に嘔吐してしまった場合は、有効成分が体内に吸収されていない可能性があります。効果が出ないことも考えられるため、追加服用すべきかどうか、オンライン診療を利用して医師に相談しましょう。
嘔吐時・副作用時の対処法
嘔吐や副作用が起きた時には、状況に応じて適切に対応することが大切です。
例えば、アフターピルを服用して2時間以内に嘔吐した場合は、薬が十分に吸収されていない可能性があるため、同じ製剤をもう1錠追加で服用してください。それでも再び吐いてしまうようであれば、医療機関を受診して医師の指示を仰ぎましょう。
強い頭痛やめまい、下腹部の痛みなどの症状が出た場合は、まずは水分をとり、安静にして様子を見てください。症状が改善されない場合は、早めに救急相談へ連絡しましょう。
また、着床出血と似た不正出血が7日以上続いたり、生理のタイミングが大幅に遅れていたりする場合は、妊娠の可能性も考えられます。その場合は、市販の妊娠検査薬を使って確認することをおすすめします。
併用禁忌と生活習慣に関する注意点
レボノルゲストレルやウリプリスタルは、特定の薬と一緒に服用すると体内での濃度が下がってしまうことがあります。特に注意が必要なのは以下の薬やハーブです。
- 抗てんかん薬(例:カルバマゼピンなど)
- HIVプロテアーゼ阻害剤
- 結核治療薬(リファンピシンなど)
- セイヨウオトギリソウ(ハーブサプリメント)
これらは「併用禁忌」または「慎重投与」に該当するため、現在服用している薬やサプリメントがあれば、必ず医師に伝えてください。
また、たばこは血栓症のリスクを高める可能性がありますし、アルコールの過剰摂取は吐き気を強める恐れがあります。
服用当日は、軽い散歩程度の運動にとどめて、できるだけ早めに就寝するように心がけましょう。
服用後の体調の変化と着床出血の見分け方
アフターピル服用後、数日から1週間ほどで消退出血やおりものの色に変化が見られたり、軽い下腹部の痛みを感じることがあります。これらの症状は通常2〜7日程度でおさまりますが、出血が長く続いたり、痛みが強い場合は注意が必要です。
また、月経予定日を1週間過ぎても出血が見られない場合は、妊娠の可能性も考慮して早めに検査することをおすすめします。
オンライン診療で医師に処方してもらう
医薬品の正規品は、必ず医療機関を通じて処方されます。一方で、Amazonや並行輸入品には有効期限や成分量が明記されていないことが多く、安全性が確保されていません。場合によっては、予期せぬ副作用や後遺症を引き起こすリスクもあります。
オンライン診療では、本人確認のために身分証の提示が求められますが、保険証がなくても相談は可能です。診察後、最短で即日配送にも対応しており、自宅にいながら迅速にアフターピルを受け取ることができます。
安心してアフターピルを使用するためにも、必ず医師の処方のもとで購入しましょう。
繰り返しの服用でホルモンバランスが変化する
アフターピルを繰り返し服用することでホルモンバランスの変化し、イライラや眠気、胸の張り、むくみ、肌荒れ、気分の落ち込みなどの不調が一時的に起こることがあります。
通常は月経が再開すれば徐々に落ち着いていきますが、服用頻度が高い場合、これらの症状が強く出ることも。そんなときは、低用量ピルや避妊リングなど、他の方法への切り替えるのもひとつの方法です。
また、ホルモンバランスを整えるためにも、適度な運動やバランスの良い食事を心がけましょう。
アフターピルの処方までの流れ
「一回の服用で避妊したいけど、どうやって薬を手に入れればいいの?」そんな疑問に答えるために、産婦人科での対面診療と、スマホで完結できるオンライン診療の流れについて、わかりやすく比較してみました。
診察の流れ | 対面診療(クリニック受診) | オンライン診療(アプリ・LINEなど) |
---|---|---|
①事前予約・相談 | クリニックに電話・Web予約。 緊急枠が埋まる前に早めの連絡が安心です。 | 24時間フォーム入力。 性交日時・症状を入力し、そのままチャットで相談可能。 |
②問診票の記入 | 待合で問診票を手書き。持病・アレルギー・併用薬を正確に記入。 | スマホで入力。 たばこや持病の有無を聞かれます。 |
③医師の診察 | 診察室で5〜10分。排卵日・副作用・併用禁忌を確認し、薬剤を選択。 | ビデオまたはLINE通話で約5分。画面越しに同じ内容を確認。 |
④処方決定/支払い | 院内在庫があればその場で受け取り。支払いは自費(¥7,000〜¥15,000)。保険証なしでも可だが身分証提示が必要。 | クレジット/コンビニ決済。身分証なしでは処方不可、アップロードが必須。 |
⑤薬の受け取り | 受付で渡され、すぐ服用可能。 | 最短当日夕方に速達バイク便、地方は翌日午前に宅配。 |
⑥服用後フォロー | 異常があれば再診。 | アプリ内でチャット相談、必要なら再診リンクを案内。 |
- 仕事や学校で診療時間内に受診できない
- 近くに緊急避妊に対応する医療機関がない
- 速達で早く受け取りたい
オンライン診療は、時間や場所に制約のある方にとって便利です。仕事や学校の都合で診療時間内にクリニックへ足を運ぶのが難しい人でも、都合に合わせて無理なく受診できるでしょう。
また、近くに緊急避妊に対応している医療機関がない地方在住の方にとっても、オンラインなら専門的なサポートを受けやすいと言えます。
さらに、アフターピルをできるだけ早く受け取りたい場合には、当日配達が可能なオンライン診療が心強い味方になるでしょう。
一方で、対面診療のほうが安心できるケースもあります。例えば、既往歴が多かったり、すでに服用中の薬があって併用による影響が気になる場合は、医師に直接相談できる対面診療がおすすめです。
また、日本語以外の言語でじっくり話したいと考えている方には、通訳を交えて丁寧に対応してもらえる医療機関の方が安心できるでしょう。
診察のついでに妊娠検査や性感染症の検査も受けたい場合は、同時にすべてを済ませられる対面診療が便利です。
ご自身の状況やニーズに合わせて、最適な診療方法を選んでみてください。
アフターピル処方時に必須となるのが身分証明書です。運転免許証やマイナンバーカードなど、公的に本人確認ができるものを用意してください。
また、現在服用している薬やサプリメントの情報も必要です。飲み合わせを確認するために、メモやスマホで撮った写真などで構わないので、確認できるように準備しておくと安心です。
排卵のタイミングを把握するためにも、前回の月経開始日と性交があった日時について、可能な範囲で正確に答えられるように準備しておきましょう。
支払いには、クレジットカード、現金、またはQRコード決済が使えます。希望する決済方法に対応しているか、事前に確認しておくと安心です。
さらに、通販配送を希望される場合は、確実に受け取れる住所と時間帯の指定が必要になります。間違いのないように、メモしておくとスムーズでしょう。
アフターピルの通販・個人輸入は危険なの?
アフターピルを海外の個人輸入代行サイトなどで購入して使用しているケースが見られますが、海外の通販サイトや個人輸入代行サイトで手に入れた薬はリスクが高いためおすすめできません。
ネット通販・個人輸入が危険な理由
ネット通販や個人輸入で医薬品を手に入れる場合は、思わぬリスクが潜んでいます。
厚生労働省も「医薬品等を海外から購入しようとされる方へ」という注意喚起の中で、健康被害の危険性があるとして警鐘を鳴らしています。
例えば、緊急避妊薬(アフターピル)は、日本国内では医師の診察と処方が必要な薬です。
それにも関わらず、海外の通販サイトやAmazonの並行輸入品、個人輸入代行業者を通じて入手する行為は、薬機法に抵触する可能性も。知らなかったでは済まされないケースもあるため注意が必要です。
個人輸入で起こりやすい4つのリスク
リスク | 具体的なトラブル例 |
---|---|
①偽造・粗悪品 | 正規品を装った錠剤が届き、有効成分が不足/過量だった |
②有効期限切れ | 箱やブリスターに有効期限が印字されておらず品質不明 |
③副作用時の補償なし | 医薬品副作用被害救済制度は国内承認薬のみ対象。個人輸入品の健康被害は救済対象外 |
④法的リスク | 身分証なし/保険証なしで購入→輸入代行業者が違法広告、購入者が自己責任を負う |
副作用被害救済制度が使えないって本当?
PMDAの資料にも「個人輸入された医薬品による健康被害は救済の対象外」と記載されています。
(参考:ヤクブツ連絡ネット)
つまり、吐き気やムカムカといった軽い副作用はもちろん、重度のアレルギー反応や血栓症など深刻な症状が出た場合でも、公的な医療費の補助や一時金の支給は受けられません。
並行輸入や未承認薬の危険性
ネットで安く手に入るからという理由だけでアフターピルを購入すると、思わぬリスクを招く可能性があります。特に並行輸入品や未承認薬について、品質面で深刻な問題が報告されています。
実際に、安さを売りにする製品の中には、有効成分であるレボノルゲストレルの含有量が基準の半分以下だったケースが、海外で複数確認されています。
また、ウリプリスタル酢酸エステルと表示されたカプセルに、まったく異なるホルモン成分が混入していたという報告も。
さらに、販売サイトでは「一回飲むだけで100%避妊成功」など、誇大な宣伝文句が並ぶことも少なくありません。
見た目は日本語で丁寧に作られているホームページでも、運営会社の住所や電話番号が記載されていないケースがほとんどで、いざというときに連絡すら取れない危険性があるため注意が必要です。
アフターピルを安全に入手するためのポイント
- 産婦人科またはオンライン診療で正規処方
- 軽食後に服用&嘔吐時は2時間以内に再相談
- 併用薬・サプリを飲んでいる場合は必ず申告する
- 保管は常温で日の当たらない場所で保管する
- 繰り返し使用は低用量ピルへ移行する
緊急避妊薬を安全に入手し、正しく使うためにもいくつか押さえておきたいポイントがあります。
まず大前提として、産婦人科やオンライン診療など、医師による正規の処方を受ける必要があります。オンライン診療なら、診察時間も5分程度と短く、最短当日発送で薬が届くクリニックも増えているため、忙しい方でも安心して利用できるでしょう。
服用のタイミングについては、軽く食事をした後に飲むのが理想的です。もし服用後に嘔吐してしまった場合は、2時間以内に医療機関を受診しましょう。オンライン診察に対応しているクリニックなら、即時対応が可能で便利です。
また、現在飲んでいる薬やサプリメントがある場合は必ず医師に伝えてください。特に「セントジョーンズワート」のような酵素誘導薬は、避妊効果を低下させる可能性があるため注意が必要です。
保管方法にも注意が必要で、直射日光を避けて常温で保管するのが基本です。正規品にはロット番号と有効期限が記載されているため、購入時に確認しておきましょう。
最後に、アフターピルを繰り返し使用するのは避けたいところです。何度も使用することで、ホルモンバランスの乱れやイライラ、落ち込みなどの不調を引き起こす可能性もあるため、低用量ピルへの切り替えを検討しましょう。
アフターピルに関するQ&A
- アフターピルはどこで買える?
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アフターピルは処方薬で市販はありません。産婦人科外来のほか、クリニックフォアやDMMオンラインクリニックなどオンライン診療に対応したクリニックで処方してもらえます。
最短で当日配達のクリニックを利用すれば、高い確率で避妊できるでしょう。
- アフターピルを飲んで生理が来ない時はどうしたらいい?
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服用後3〜4週間以内に消退出血を伴う生理が来るのが一般的です。
1週間以上遅れたら妊娠検査薬で確認しましょう。陰性でもホルモンバランスの乱れや避妊失敗の可能性があるため、クリニックフォアまたは最寄りの産婦人科へ相談してください。
- アフターピルはマツキヨで買える?
-
アフターピルは、マツモトキヨシなどのドラッグストアでは販売されていません。
処方箋なしでネット通販される個人輸入品は薬機法違反や偽造品の危険があり、有効期限・成分が不明で安全ではないと厚生労働省も注意喚起しています。
正規品を入手するなら、DMMオンラインクリニックなど、医師が在籍するクリニックを受診しましょう。
- アフターピルは不妊につながる?
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ホルモンは体内で数日以内に代謝されるため、将来的な不妊のリスクがあるとは考えられていません。
日本産婦人科医会のガイドラインでも、生殖機能に長期的な影響はないとされており、治療後は次の月経周期から通常通り妊娠が可能とされています。(参考:日本臨床腫瘍学会)
- アフターピルは一回飲めば十分?
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同一の性行為に対しては一回飲むだけで十分です。
ただし服用2時間以内に嘔吐すると有効成分が吸収されず効かない恐れがあるため、再投与が必要かDMMオンラインクリニックや産婦人科に連絡してください。
- アフターピルは空腹で飲んでOK?
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空腹時に服用するとムカつきや吐き気が出やすいため、ビスケットなど軽く食べた後に水で飲むのがおすすめです。
万が一、空腹のまま服用して嘔吐してしまった場合は、クリニックフォアのオンライン診察で、追加の服用が必要か相談すると安心でしょう。
- アフターピルは先に飲むと効くの?
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性交前に緊急避妊薬を服用する「予防的な使い方」については、効果が科学的に証明されておらず、推奨されていません。
正しくは、避妊に失敗した、あるいは避妊しなかった性交のあと、72時間以内(ウリプリスタルの場合は120時間以内)に服用することで、排卵を遅らせ、妊娠のリスクを下げる働きがあります。
タイミングを誤って使用すると、避妊効果が期待できないだけではなく、ホルモンバランスを乱す恐れもあります。確実に避妊するためにも、アフターピルを正しく使用しましょう。
- 避妊するなら低用量ピルとアフターピルはどっちがいい?
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低用量ピルは毎日服用することで排卵そのものを抑え、月平均の避妊失敗率は約0.3%と高い安全性を誇ります。
一方、アフターピルは緊急時に一度だけ服用するもので、避妊の成功率は85〜95%程度にとどまります。無防備な性交が続く場合には、費用面や安定性を考慮して、低用量ピルへの切り替えが望ましいでしょう。
- アフターピルは何回飲んでも大丈夫?
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アフターピルの服用回数に制限はありませんが、頻回に使用するとイライラや月経不順など副作用の確率が上がります。
DMMオンラインクリニックでは、2回以上使用歴がある方に低用量ピルやIUDへの切替を提案しているため、計画的に避妊できるでしょう。
- アフターピルは健康保険証や身分証なしで処方してもらえる?
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アフターピル処方時は本人確認が必須で、対面・オンラインを問わず、運転免許証やマイナンバーカードなどの提示が求められます。
身分証なしで買える通販サイトは違法性が高く、偽造品や有効期限切れなどのリスクもあるため注意が必要です。
- アフターピルとロキソニンは併用しても大丈夫?
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解熱鎮痛薬ロキソニンとアフターピルの併用で、相互作用は報告されていません。
ロキソニンは、服用中の頭痛や下腹部痛の緩和に使えますが、胃への負担を避けるため空腹時の服用は控え、軽食後に水で服用してください。